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『美術史』論文賞

学会誌『美術史』に掲載された論文について、顕著な成果を収め、斯学の発展に寄与した論文と認められるものを顕彰するため、『美術史』論文賞を設ける。
 1)名称 『美術史』論文賞(以下、論文賞と表記する)
 2)対象 前年度の学会誌『美術史』掲載論文
 3)授賞 毎年3編以内(授賞該当論文なしの場合も含む)
 4)選考方法
1. 東西両支部常任委員(学会代表を除く)から、専門領域を考慮して、各5名の論文賞選考委員を選出する。
2. 論文賞の選考は、論文賞選考委員会がその任にあたり、東西両支部常任委員会が承認し、その責任は東西合同常任委員会が持つ。
3. 選考委員は論文執筆者と利害関係がある場合にはその旨を申告する。ただし指導教員として直接論文を指導したことのある執筆者には、投票できない。
4. 5月の東西合同常任委員会において受賞者を決定し、美術史学会全国大会において論文賞を授与する。
5. その他、重要事項は論文賞選考委員会において審議し、東西両支部常任委員会に報告するものとする。
 5)2007年5月改訂

受賞者 一覧
第22回
(2023年度)
廣谷 妃夏 法隆寺伝来〈赤地獅子鳳凰円文錦〉及び〈赤地格子連珠花文錦〉の制作年代再考
―東部ユーラシア染織品との比較から―
第193冊
選評
山形 美有紀 ハンス・メムリンク 《ジャン・ド・セリエの二連板》
――聖ゲオルギウス弩手組合と騎士道――
第193冊
選評
山枡 あおい ギュスターヴ・クールベ〈狩人のための連作〉解釈の試み 第194冊
選評
第21回
(2022年度)
沈 宏琳 陸信忠系十王図における士大夫形象
―土地神としての張大帝―
第191冊
選評
中村 みのり 『芸術の日本』の表紙における図様の改変について
―一八九〇年前後のフランスにおける浮世絵受容―
第192冊
選評
河本 真夕 ナバレーテ・エル・ムード《聖ヤコブの殉教》
―描かれた涙とエル・エスコリアル修道院聖具室との関連―
第192冊
選評
第20回
(2021年度)
森 結 オルヴィエート大聖堂サン・ブリツィオ礼拝堂装飾事業一四四七−一五〇四
—ピッコローミニ家とモナルデスキ家の市政と事業への関与をめぐる政治的背景—
第189冊
選評
第19回
(2020年度)
太田 智子 フィレンツェ、ポッジョ・インペリアーレ離宮の内部装飾の図像解釈 第187冊
選評
磯⾕ 有亮 ⼀九三〇年代のフランスにおける写真の位相
―グラフィックアート誌『アール・ゼ・メティエ・グラフィーク』を中⼼に―
第188冊
選評
第18回
(2019年度)
香山 里絵 華族世襲財産法と文化財保護
―尾張徳川家の事例を中心に―
第185冊
選評
塩田 釈雄 前田青邨筆「御輿振」についての考察
―近代における絵巻復興―
第185冊
選評
苫名 悠 承安本『後三年合戦絵巻』の絵師明実と制作環境について 第186冊
選評
第17回
(平成30年度)
猪岡 萌菜 「常陸名所図屏風」の表現意識
―近世名所図屏風の系譜に照らして―
第183冊
選評
福田 恭子 ニコラ・プッサン作《足を洗う女のいる風景》とミシェル・パサール
―古代ローマ、ウェラブルムの風景―
第184冊
選評
第16回
(平成29年度)
内山 淳一 久隅守景筆「鷹狩図屏風」について
―加賀藩との関わりを中心に―
第181冊
選評
桑原 夏子 ラクイラ近郊フォッサ、サンタ・マリア・アド・クリプタス聖堂北壁装飾研究
―聖母晩年伝図像を手がかりに―
第182冊
選評
朴 晟希 朴 晟希 木村蒹葭堂筆「蒹葭堂雅集図」の史的意義
―十八世紀後半の日韓における日本文人の表象― 第182冊
第182冊
選評
第15回
(平成28年度)
越前 俊也 イサム・ノグチ《広島の亡き人々のための記念物》再考 第179冊
選評
白木 菜保子 逸見一信筆「五百羅漢図」と近世後期における戒律復興 第179冊
選評
古川 萌 ジョルジョ・ヴァザーリと「画家の礼拝堂」
―彫像のまなざしと死者の顕彰―
第180冊
選評
第14回
(平成27年度)
横尾 拓真 池大雅筆「楡枋園図巻」(大徳寺蔵)について
―中国園林文化の受容と展開―
第178冊
選評
坂本 篤史 ヤコポ・ヴィニャーリとサンタ・マリア・ノヴェッラ修道院 第177冊
選評
大澤 信 高麗時代被帽地蔵菩薩像に関する一考察
―対馬伝来・九州国立博物館像の制作年代を中心に―
第178冊
選評
第13回
(平成26年度)
曽田 めぐみ 河鍋暁斎筆「地獄極楽めぐり図」再考
―幕末明治の表象と追善供養のかたち―
第175冊
選評
第12回
(平成25年度)
大杉 千尋 〈イーゼンハイム祭壇画〉《キリスト復活》に関する一考察
 ―「オランス型」キリストの機能をめぐって―
第173冊
選評
福島 雅子 東京国立博物館所蔵「白紫段練緯地葵紋散模様陣羽織」について
 ─制作時期と形態の再検討を中心に─
第173冊
選評
矢追 愛弓 フェルナン・クノップフ作《愛撫》における夢と現実
―画中の銘文の解読より―
第174冊
選評
第11回
(平成24年度)
中島 恵 オディロン・ルドン作 ≪夢のなかで≫ についての一考察―顔の形象にみる両義性 第171冊
選評
髙木香奈子 初期の友禅染をめぐる一考察
   -伝伊達綱村所用の友禅染産着を中心に
第171冊
選評
第10回
(平成23年度)
須網美由紀 セバスティアーノ・ルチアーニ作、《サン・ジョヴァンニ・クリソストモ祭壇画》に関する一解釈
 ―聖堂再建時における図像プログラムを視座に入れて―
第169冊
選評
第9回
(平成22年度)
上原真依 カルロ・クリヴェッリ作《カステル・トロジーノ祭壇画》の再構成 第168冊
選評
檜山智美 キジル石窟第一一八窟(海馬窟)の壁画主題
 -マーンダートリ王説話を手掛かりに-
第168冊
選評
第8回
(平成21年度)
原 浩史 東寺講堂諸像の機能と『金剛頂経』 第166冊
選評
第7回
(平成20年度)
大野陽子 ヴァラッロのサクロ・モンテ第三六礼拝堂〈カルヴァリオへの道〉
 -予型論図像と「キリストのまねび」の可視化-
第163冊
選評
土谷真紀 「釈迦堂縁起絵巻」をめぐる一考察
 -第一巻・第二巻仏伝部分を中心に-
第163冊
選評
三田覚之  天寿国繍帳の原形と主題について 第164冊
選評
第6回
(平成19年度)
柿沼万里江 パウル・クレーの両面作品について 第161冊
選評
加藤弘子 野田洞珉筆「鳥類写生図」
 -尾形光琳筆「鳥獣写生図」との関係-
第162冊
選評
第5回
(平成18年度)
井上大樹 六波羅蜜寺(西光寺)創建期諸像について 第160冊
選評
田口文哉 「擬人化」の図像学、その物語表現の可能性について
 -御伽草子『弥兵衛鼠』(慶應義塾図書館蔵)を主たる対象として-
第160冊
選評
望月典子 ニコラ・プッサン作《バッコスの勝利》と《パンの勝利》
 -リシュリュー城「王の陳列室(キャビネ)」の装飾における意味について-
第160冊
選評
第4回
(平成17年度)
松原知生 帝国と自由
 -ソドマのスペイン人礼拝堂装飾にみる皇帝礼賛と聖母崇拝-
第157冊
選評
池上裕子 ロバート・ラウシェンバーグの《ゴールド・スタンダード》
 -現代美術のグローバル化に関する一試論-
第158冊
選評
第3回
(平成16年度)
濱住真有 中国山水画受容の一様相
   -池大雅筆『白雲紅樹図』をめぐって-
第156冊
選評
平岡洋子 メルボルンのヴィクトリア国立美術館蔵《キリストの奇蹟の祭壇画》
  -図像解釈と制作年代
第155冊
選評
第2回
(平成15年度)
足達 薫 恋する魔女 
   -パルミジャニーノによるキルケー素描の図像解釈-
第153冊
村角紀子 明治期の古美術写真 
  -畿内宝物取調を中心に-
第153冊
山上紀子 政府注文と画家 
  -オディロン・ルドンによるゴブラン織り下絵制作について-
第154冊
第1回
(平成14年度)
水野僚子 「一遍聖絵」の制作背景に関する一考察 第152冊

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