美術史学会東支部では、下記の要領でシンポジウムを開催いたします。奮ってご参加下さい。 |
担当:佐藤直樹委員 |
ラファエッロ没後500年記念シンポジウム「ラファエッロとラファエッロ主義」 |
日時: |
2021年4月10日(土)13:00〜17:30 (詳細はこちら)
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場所: |
Zoomによるオンライン支部大会 |
参加申込み: |
4月7日(水)までに以下のフォームよりお申込みください。
前日にURLをお送りします。
https://forms.gle/iFWfVShxbP22cM3E8 |
開催趣旨: |
ヨハン・ヨアヒム・ヴィンケルマンは『ギリシア美術模倣論』(1755年)で、古代彫刻の理想美を「高貴な単純と静かな偉大さ」ととらえ、次世代の美術家たちが模倣すべき手本として古代彫刻に並べてラファエッロを挙げました。理想美を古代の美術から直接学ぶよりも、それを誰よりもよく理解し消化したラファエッロの作品を学んだほうが効率がよいからだと言うのです。ラファエッロが古代彫刻と並ぶ「古典」として認識された一つの転換点でした。ラファエッロは生前から評価が高く、どの時代を見ても広く参照されています。それは一種の「ラファエッロ主義」と呼べるものかもしれません。しかし、ヴィンケルマンがバロック美術に対するアンチテーゼとしてラファエッロを「再発見」したように、ラファエッロの評価も時代によって移り変わり、評価され受容された作品も時代によって異なっていたはずです。「古典」という括りからラファエッロを解放してみることで、見えにくくなってしまった「ラファエッロ主義」の諸相が浮き彫りにされるでしょう。それが西洋美術史を見つめ直す軸となりうるのか、ラファエッロ没後500年を機会に考えてみたいと思います。 |
プログラム: |
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13:00-13:05 |
開会のご挨拶
美術史学会代表委員 三浦篤(東京大学教授) |
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13:05-13:30 |
趣旨説明
「美術史におけるラファエッロ主義の見取り図」
佐藤直樹(東京藝術大学准教授) |
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13:30-14:00 |
「16世紀におけるラファエッロ主義の成立」
渡辺晋輔(国立西洋美術館学芸課長) |
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14:00-14:30 |
「カラヴァッジョとラファエッロ」
石鍋真澄(成城大学名誉教授) |
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14:30-14:40 |
(休憩) |
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14:40-15:10 |
「プッサンとラファエッロ―フランスにおけるラファエッロ主義の形成、システィーナ礼拝堂用使徒言行録連作タピスリーの受容を中心に」
望月典子(慶應義塾大学教授) |
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15:10-15:40 |
「王立絵画彫刻アカデミーとラファエッロ:ローマ大賞受賞作品を手掛かりに」
栗田秀法(名古屋大学教授)
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15:40-15:50 |
(休憩) |
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15:50-16:20 |
「ラファエッロと19世紀フランスの宗教画―アングルを中心に」
喜多崎親(成城大学教授) |
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16:20-16:50 |
「19世紀イギリスにおけるラファエッロ―ラファエル前派からウォルター・ペイターへ」
山口惠里子(筑波大学教授) |
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16:50-17:00 |
(休憩/チャットで質問受付) |
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17:00-17:30 |
質疑応答・討論
司会:佐藤直樹
幹事:山本樹(東京藝術大学西洋美術史研究室助手) |